今回はこんな疑問にお答えしていきます。
本記事を書いている人
結論から言うと、無理していく必要はありません。
国内外の日本語学校で働くなら大卒で十分です。
そもそも日本語教師には国が定めた教員免許のようなものがないため、資格なしで日本語教師をしている人も大勢います。
そうはいっても大学院卒と学部卒では何が違うのが、大学院に入るメリットは何があるのか整理してみたので、これから大学院に進学しようと思っている人は参考にしてみてください。
日本語教師の資格について知りたい人は「【保存版】日本語教師になるには?資格取得方法3つをご紹介」を参考にしてみてください。
大学院にかかる費用
まずは学費から解説していきます。
国立か私立かで大きく違ってくるのでそれぞれ説明していきます。
国立の大学院を卒業した場合
学部から博士まですべて国立大学に行った場合、540万円ほどかかります。
国立の大学院を卒業するまでの学費
- 学部:240万円
- 学部+修士:380万円
- 学部+博士:540万円
私立の大学院を卒業した場合
私立は大学によって異なります。
文部科学省の調査結果をもとにして私立大学の平均値で計算すると下記のようになります。
私立の大学院を卒業するまでの学費
- 学部:410万円
- 学部+修士:590万円
- 学部+博士:800万円
ちょっとした高級車を買うくらいの金額です。
軽い気持ちでは足を踏み入れられませんね
大学院卒の日本語教師の年収
大学院卒の日本語教師の年収について解説していきます。
結論から言うと、日本語学校なら年収は変わりませんが、大学教員になれば大幅アップになるかもしれません。
日本語学校なら変わらない
大学院を卒業しても日本語学校で就職する場合、350万円程度で大学卒の日本語教師と年収はほとんど変わりません。
なぜなら、いくら専門的なスキルがあっても日本語学校の学生が払う学費は変わらないからです。
さらに言うと、授業数が増えたり、特別やらなければならない仕事が増えるわけでもありません。
日本語学校でのみ働きたい場合は大学院卒の恩恵を受けられないでしょう。
日本語教師の年収に関しては当ブログでもご紹介しています。
大学教員になれば年収もアップ
大学教授になれば年収はグッと上がります。
東京大学の助手の平均年収は766万円で教授になると1198万円です。(参考:日本語教師で年収1000万円は可能。必要なのは継続と行動力)
日本語学校の年収とは段違いですね。
日本語教師が大学院に進学するメリット
ここまで解説してきて、「大学院に行かなくても良さそう」と思う方もいるかもしれませんが、世の中には大学院を出ている日本語教師がたくさんいます。
僕の周りでも院卒の先生がいっぱい。
そういった方はなぜ大学院に行くのか、大学院進学のメリットとともに解説していきます。
メリット1:研究を深められる
大学院に入ると当然研究が深められます。
日本語教師になりたい人って探究心が強い人が多いんですよね。
疑問に思ったことをもっと深く掘り下げてみたい。そういった考えで大学院に進学する人がほとんど。
「〜について」と「〜に関して」のように、似ている表現をまとめあげたり、年代によって使用率が違う表現の研究、新たな教授法を見つけたりなど、研究はいろいろあります。
新しい法則を見つけ出せば世界に貢献することにもなりますよね。
それ以上に楽しくて日本語教育を深めている人もたくさん。
何か研究したいことがあるなら大学院進学は間違いなく有意義になるはずです。
メリット2:就職の幅が広がる
前にも述べた通り、日本語学校だけでなく大学や研究機関への就職もできるようになります。
求人サイトを見ると、修士以上の学歴が要件になっている求人もけっこうありますね。
学部卒ではめったに見つからない欧米諸国での求人も修士以上ならたまに見つかります。
国内外問わず、ある程度高い収入をもらって日本語教師をしたいなら大学院を出ていることが必須ともいえるかもしれません。
日本語教師が大学院に進学するデメリット
大学院に進学するデメリットについてもまとめておきます。
デメリット1:時間と費用がかかる
大学院に行けば2年と140万円を費やさなければなりません。
博士が取れるまで大学院にいたらもっと費やすことになります。
お金だけで考えると、修士を出たところで収入はさほど変わらないので、無意味に感じる人もいるかもしれません。
デメリット2:就職先は学部卒と変わらない可能性
求人のほとんどは日本語学校です。
大学などの求人もありますが、狭き門。
少ない求人にどうしても挑戦したいなら意味がありますが、大学院を出たからといって希望するところで働けるかどうかは保証がありません。
大学院進学は経験を積んだ後でも遅くない
ここまで日本語教師の大学院ついて解説してきました。
ぶっちゃけて言うと、まずは日本語教師としての経験を積んでから大学院を目指しても遅くはありません。
むしろ、実務経験があったほうがより深い研究ができますし、非常勤講師をしながら通えるので親に頼らずに勉強できます。
日本語教師の仕事をしていくなかで、深めていきたい部分を見つけたら大学院進学を検討するという考え方で十分でしょう。
焦って大学院に進学する必要はありません。
収入だけが心配なら副業しよう
収入が心配だからという理由だけで大学院進学を考えているならやめましょう。
副業したほうがよっぽど稼げます。
5万円程度なら誰でも稼いでいけますし、本気になれば10万円以上も夢ではありません。
2年間と140万円をプログラミング学習でかけるだけで将来的な年収は大きくかわってくるはず。
ちなみに僕はブログやプログラミングで副業をしていますが、ライターやオンライン日本語教師ならもっと簡単なんじゃないかなと思います。
とは言いつつも楽しいので僕はこれからもブログとプログラミングを続けていきます。
副業も楽しくやっていくのが一番ですよね。
副業について当ブログでも解説しているので興味のある方は目を通してみてください。
まとめ:まずは日本語教師になりましょう。
これから日本語教師になろうとしている人は学部卒のまま日本語教師を目指しましょう。
仕事をしていく中で、日本語教育の研究を続けていきたいな、大学で働きたいな、と思った人は将来的に大学院進学を考えてもいいでしょう。
数年働いてからでも遅くありません。
まだ日本語教師の資格をとっていない人は「【保存版】日本語教師になるには?資格取得方法3つをご紹介」を参考にまずは資格取得を目指しましょう。
既に資格を持っている人は実務経験を積むのみです。
「【保存版】日本語教師の求人サイト全11サイトまとめ」を参考にして教壇に立てるようがんばりましょう。