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今回は、大学に入る準備段階の本として使える『留学生のためのアカデミックジャパニーズ 動画で学ぶ大学の講義』というテキストをご紹介します。
まだ大学の講義を経験したことがない学習者が、こちらの本を使えば本物さながらの講義を体験することできます。
大学での学習もスムーズに始めることができますね。
これから大学に入る学習者に教えていらっしゃる先生は必見の内容です。
動画で学ぶ大学の講義
『留学生のためのアカデミックジャパニーズ 動画で学ぶ大学の講義』は10~20分ほどの講義の動画を見て、問題に答えていく形式の本になっています。
全10回収録されており、文学や経営学、物理学と多様なテーマで構成されています。
また、巻末には講義ノートの例が載っており、ノートをあまりとったことのない学習者にとっても、大学の準備段階の学習としてぴったりかもしれません。
日本語学校の学生ではなかなか大学の講義に触れる機会がないので、大学に入る準備として使えますね。
課の構成
課の構成は下記のようになっています。
A:講義を聞く前に
B:講義を聞きましょう
C:内容確認問題
D:発展学習
講義を聞く前に
講義を聞く前に、一般常識とはいえ、留学生にとってはなじみのない言葉も出てきます。
ここでは平安時代とはどんな時代なのか、随筆は何なのか、という前提知識について確認することができるんdすね。
講義を聞きましょう
ここでは10~20分ほどの講義を聞きます。
講義を聞きながらメモを取る練習なんかもここでできます。
内容確認問題
聴解問題のような選択問題から内容を問う記述問題、さらには要約問題などもあり、講義を聞くときのポイントなども確認することができますね。
発展学習
ディスカッションしたり、レポートを書かせたりするためのヒントが載っています。
おすすめのポイント
講義は現役の大学教員
講義のほとんどは現役の東京外国語大学の先生方が出演しています。(一部俳優あり)
また、留学生担当の先生が多いため、中級レベルの学習者でもわかりやすいような語彙のコントロールをしてくれています。
内容は一般常識的
収録されている講義は文学、経営学、物理学、教育学、法学、といった大学の専門分野がテーマになっていますが、身近な話題のみ収録されています。
そのため、学習者の専門外の分野でも問題ありません。
イマイチなポイント
電子版がない
残念ながら電子版はありません。
基本的には国内の日本語学校に通っていて、これから大学を目指す学習者向きなので、電子版がないのは仕方ないのかもしれませんね。
本物の大学の講義と比べるとやさしい
イマイチということでもありませんが、実際の講義と比べるとやさしい日本語で話が進められます。
実際の講義は難解な専門科目が容赦なく降り注ぎますが、こちらの講義はN2程度ならわかる語彙が使われていますね。
同シリーズの本もおすすめ
同シリーズの聴解の本もおすすめです。
今回は中級のみリンクを載せていますが、中上級と上級の本もあります。上記のリンクから探してみてください。
聴解と書いていますが、聴くだけではなく、聞いたことを要約したり説明したりと言う問題もあって、四技能を鍛えられる内容になっています。
まとめ:大学での学習をスムーズに進めるために
大学の講義は僕らが思っている以上に学習者にとっては難しいんですよね。
ハードルを少しでも下げるためにも大学入学前にこういった本を使って勉強してみましょう。