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2020年11月29日から12月6日まで全世界の現役日本語教師76人にアンケートを取ってみました。
本記事では前半でアンケートの結果をまとめ、後半で食っていけるのかどうかという点に触れていきたいと思います。
日本語教師の収入でもちゃんと生活していけるのか、将来的にはどうなのか、不安に思っている人は参考にしてみてください。
アンケート結果からわかる日本語教師の収入
日本語教師の収入
100万円以下 | 12人 |
100万円台 | 13人 |
200万円台 | 17人 |
300万円台 | 15人 |
400万円台 | 7人 |
500万円台 | 3人 |
600万円台 | 2人 |
700万円台 | 0人 |
800万円台 | 3人 |
900万円台 | 0人 |
1000万円以上 | 2人 |
未回答 | 2人 |
参考:国税庁の民間給与実態統計調査(令和元年)によると日本で給料をもらっている人の平均年収は436万円です。(正規・非正規合算)
国内専任講師の収入
そのうち、役職についていない方の平均年収は358万円でした。
経験年数や地域ごとに細かくわけるともう少しわかりやすい数字が出てくるかもしれませんが、個人が特定される可能性を考え、今回のアンケートでは聞きませんでした。
ちなみに僕自身の給与は230万円ほどから始まり、7年目の現在では300万円ほどです。
月の手取りにすると20万円ほどになります。
国内非常勤の収入
年収にすると、平均145万円でした。
たくさん入っていらっしゃる方から、コマ数を下げて入っていらっしゃる方までいろいろいらっしゃると思うのであくまでも参考までにしてください。
この結果を見ると、1,800円ほどからスタートし、ベテランの方では2800円ほどになっており、大学等で勤務されている方は4,000円ほどになっているのではないかな〜と思いました。
仮に時給2,000円で毎日授業に入るとすると、日本語学校は年間約800時間ほどで設定されているため、年収160万円ということになりますね。
週に2〜3回しか授業に入らない教師ならその半分になると思ってください。
授業に入れるかどうかは、教師のスキルだけでなく、全体の学生数などにもよってくるので、時期によっては学期まるまるお休みになることもあります。
海外日本語教師の収入
現地の物価に合わせて支給されているところがほとんどのため、日本よりは低くなってしまいます。
ベトナムで働いていた友人は、「特別贅沢しなければ生活に困ることはないし、週1でエステに行けたり、好きなもの食べられたりするので、日本で働くより経済的には楽かも」と言っていました。
国別の詳しい収入はデータ不足で得られませんでしたが、東南アジアは100万円台、中華圏で200万円近く、管理職の方は海外でも国内専任講師と同等の収入を得ているようです。
フリーランスの収入
フリーランスの方は一つ一つの案件で見ると、非常勤講師より時給が高くなるのが一般的です。
年収は年によって人によってバラつきがでるため、うまくデータが取れませんでしたが、100万円以下の人から1000万円超の方までいらっしゃいました。
日本語教師だけで食っていけるのか
ここまで、日本語教師の年収についてお話ししてきましたが、果たしてその収入で食っていけるのでしょうか?
結論から言うと下記のような感じですね。
- 単身者・共働きは贅沢しなければ十分暮らせる
- 家族を養う場合は厳しい
詳しく見ていきましょう。
単身世帯の場合
2020年7〜9月に実施された総務省の「家計調査」によると、単身世帯の月々の消費額は平均143,059円となっており、単純計算で12倍すると年間約172万円になります。
国内専任講師の平均年収は358万円で、手取りにすると280万円、仮に年収250万円だとすると、手取り約200万円になります。
地域にもよりますが、単身なら贅沢しなければ全然問題ありませんし、平均まで給与が上がれば多少の贅沢も可能でしょう。
共働きの場合
二人以上の世帯では支出額の平均が271,040円でした。年収にすると、約325万円ですね。
(ほとんどいないと思いますが)仮に夫婦で国内の専任講師をしているとすると、世帯年収が716万円、手取りが約530万円になりますね。
子供がいると、支出がもう少し増えると思いますが、贅沢しなければ平凡な生活は問題ないでしょう。
家族を養う場合
配偶者控除などを加えると、世帯の手取りが290万円と仮定します。
平均支出が325万なので、家計を切り詰めないと生活できないことになりますね。
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参考【日本語教師はワーキングプア?】収入が大変なら支出から見直すべし
お金が足りなくて大変な日本語教師はまず支出を見直しましょう。お金がなくて苦しんでいるときってどうすればお金が増えるかに目が行きがちですが、お金を増やすより、実は使うお金を減らすほうが断然ラクなのです。
続きを見る
経済的自由が欲しいなら節約&副業
確かに、金銭的には周りと比べると低いことは間違い無いですね。
でも、日本語教師で餓死した人はいませんから安心してください。
最低限の生活はできますし、ちょっと余裕がある方はちょっとだけお金について考えてみると少しは経済的自由が手に入るかもしれません。
少しでも自由に使えるお金が欲しい人はまず節約しましょう。
節約のポイントは以下の通りです。
- 支出に優先順位をつける。
- 優先順位の低い支出は諦める。
ちなみに、これは『漫画 バビロン大富豪の教え』からの受け売りです。Kindle Unlimitedで読めます。
そして、ついでに付け加えると、副業もおすすめです。
日本語教師におすすめの副業は以下の3つ。
どれも自宅でスキマ時間にできて、学校にはバレない副業なので、どんな日本語教師でも取り組めますよ。
日本語教師の副業について詳細は「【日本語教師でも稼げる】おすすめの副業7選!スキルも生かせる」でご紹介しているので参考にしてみてください。
ここまで読んで、「そんなにお金はいらない」と思う人もいると思いますが、実はお金があったほうが仕事が楽しくなります。
理由は心のゆとりが出てくるからですね。
僕の個人的な意見ですが、日本語教師はどの仕事よりもやりがいを感じるので、副業してまで続ける価値はあると思っています。
まとめ:日本語教師の収入
日本語教師の収入
- 日本語教師の平均年収:285万円
- 国内専任:年収391万円
- 国内非常勤:時給2,058円、年収145万円
- 海外講師:年収218万円
- フリーランス:時給3,894円
日本語教師で食っていけるか
- 単身者・共働きは贅沢しなければ十分暮らせる
- 家族を養う場合は厳しい
経済的自由が欲しいなら節約すべし
- 支出に優先順位をつける。
- 優先順位の低い支出は諦める。
参考:『漫画 バビロン大富豪の教え』
経済的自由が欲しいなら副業もすべし