本記事を書いている人
今回は定年退職をした60歳からでも日本語教師になれるかという点についてお話していきたいと思います。
僕も採用に関わることがあって何枚もの履歴書を見てきましたが、60歳以上で応募される人が非常に多いです。
多くの人が第二の人生として日本語教師を考えているということですね。
結論からいうと、日本語教師に年齢は関係ありません。よって、60歳からでも日本語教師になれます。
ただし、60歳だといろいろデメリットになる部分があるので、今回はその点にも触れながら話していきたいと思います。
【結論】60歳からでも日本語教師になれます。
冒頭でも書きましたが、60歳からでも日本語教師になれます。
まずはその理由にについて考えてみましょう。
理由1:自分の時間で働きやすい
日本語教師は非正規雇用で働く非常勤講師がとても多いです。
学校の条件にもよりますが、週1日からでもOKな学校もたくさんあります。
ほとんどの学校で希望に合わせたシフトを組んでもらえるので体力に自信のない方でも働いていけます。
理由2:これまでの経験すべてが糧になる。
他の業種ではなかなかないかもしれませんが、日本語教師はこれまでの経験をプラスにすることができます
というのも、日本語学校では日本文化や日本社会がどんなものなのか、日本の会社ではどんなことがマナーなのかなども教える必要があるので、経験豊富な方のほうがいろいろ知っています。
ただし、こんな60歳は厳しい
日本語教師には確かに年齢は関係ありませんが、60歳以上の方の傾向として下記のようなことが傾向として多いように感じています。
- 年下先輩教師のアドバイスを素直に受け止められない。
- 固定概念にとらわれる
- パソコンが使えない
残念ながらこのような方は日本語教師に向いていません。
もちろん年齢に限らずこのような方はNGなのですが、60歳以上に多い傾向にあると、これまでの経験から感じています。
では、詳しく書いていきます。
その1:年下先輩教師のアドバイスを素直に受け止められない
どんなに社会経験があっても日本語教育が初めての場合、年下の主任や専任から教案添削や授業指導などが入ります。
しかし、そこでたまにいるのが年下からのアドバイスを聞き入れてくれない人。
わからなくはないですけどね。自分より30歳以上下の人にせっかく作った教案をダメ出しされるのは嫌に感じる人もいます。
もちろん表情に出さない人もたくさんいますが、そういった方の多くはしばらく研修を受けたあとに、辛くて辞めていきます。
良くも悪くも日本語教師に年齢は関係ありません。
年上だから年下だからと考えずに、他人からのアドバイスを素直に受け入れる心づもりで日本語教師になりましょう。
その2:固定概念にとらわれる
固定概念にとらわれている方は、申し訳ないですが、日本語学校ではやっていけません。
たとえば、こんなことです。
- 自分が受けてきた教育が正しいと思っている人
- 中国や東南アジアが貧しい国だと思っている人
- 性差別に関する考えを持っている人
とはいっても、たいていの方はそんなことは思っていない、と考えているものです。
しかし、頭のどこかにありませんか?
「留学生たちはお金がなくてかわいそうだな」
「男のくせにはっきり物事を言わない学生だ」
「教師は尊敬されるべき存在なんだ」
「デジタルよりアナログで教えた方が効果がある」
日本語教育の世界は世界各国からの学習者を相手にしており、これまで皆さんが働いてきた会社や学校とは大きく異なる部分もあります。
その中で固定観念から抜け出せない先生は後から辛くなります。
その3:パソコンが使えない
プログラミングとかのレベルではなく、基本的なワードやエクセル、パワーポイント、ZOOM、Googleあたりがある程度使えるレベルです。
仮に使えなくても、教わったら使えるようになるくらいのレベルが必要です。
この辺りが使えないと、周りの先生たちの連携がとりづらくなります。
当てはまったら日本語教師になれないの?
日本語教師になれないわけではありません。
もちろんそのままでは日本語教師になれませんが、せっかくこの記事を読んで、どんな人がダメなのか知ったのですから、ちょっとだけ考え方を変えて頑張っていきましょう。
僕は5年間経験してきて、日本語教師はとても素晴らしい職業だと思っています。
この記事をお読みの方はぜひ、日本語教育界に来てください。
まとめ:日本語教師としての一歩を踏み出そう
最後に、これから日本語教師になろうとするあなたに、日本語教師の入門書をご紹介します。
日本語教育と国語教育の何が違うのか、日本語の微妙なニュアンスをどう伝えたらいいのか、などがわかる入門書になっています。
こんな本を読みつつ、日本語教師養成講座 の説明会に参加すれば日本語教育のことがだいたい分かります。
まずは知るところから挑戦してみましょう。